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植物

公開：2024-09-01

ロイヤルパークホテルズがサステナブル野菜スープを提供、皇居外苑濠のヒシ由来堆肥で育てた有機野菜を活用

text: LEAFLA編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

• ロイヤルパークホテルズが12ホテルでサステナブル野菜スープを提供
• 皇居外苑濠のヒシ由来の堆肥で育てた野菜を使用
• 2024年9月1日から10月31日まで提供予定

ロイヤルパークホテルズのサステナブル野菜スープ提供

三菱地所ホテルズ＆リゾーツ株式会社は2024年9月1日より、ロイヤルパークホテルズの12ホテルでサステナブルな野菜を使用したスープの提供を開始した。このスープは皇居外苑濠の水草「ヒシ」を堆肥化し有機栽培された野菜を使用しており、都市と地方をつなぐ資源循環の仕組みを具現化している。^[1]

この取り組みは三菱地所グループが2017年から実施している「濠プロジェクト」の一環であり、皇居外苑濠の水辺生態系の復元や生物多様性の保全を目指している。環境省と連携し刈り取られたヒシを有効活用することで、食品ロスの削減やSDGsの活動を身近なものとして捉えることができる。

提供されるスープは玉ねぎとトウモロコシを使用した2種類で、松山昌樹グループ統括総料理長の監修のもと、素材の甘みと旨みを引き出す調理法で仕上げられている。コーンスープは冷製で滑らかな舌触りに、オニオンスープは温製でバターの香りとコクが楽しめる仕上がりになっている。

サステナブル野菜スープの提供概要

ヒシについて

ヒシとは、ミソハギ科の一年草の水草であり、葉が水面に浮く浮葉植物のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 皇居外苑濠で繁茂し水面を覆う現象が起きている
• 生態系に影響を与える「エコシステム・エンジニア」と呼ばれる
• 小型生物の隠れ家としての機能も有する

皇居外苑濠の一部では、夏季を中心にヒシが水面を覆い尽くすほど繁殖し美観を損ねている。また他の水生植物の生育を阻害するなどの生態系への影響が生じているため環境省が定期的に刈取を行っている。この刈り取られたヒシを有効活用することで、資源循環と環境保全の両立を図る取り組みが行われている。

サステナブル野菜スープ提供に関する考察

ロイヤルパークホテルズによるサステナブル野菜スープの提供は、環境保全と地産地消を結びつけた画期的な取り組みだ。皇居外苑濠の生態系管理から生まれた副産物を有効活用することで、食品ロスの削減と環境意識の向上に貢献している。この取り組みがホテル業界全体に波及すれば、より大きな環境インパクトを生み出す可能性がある。

一方で、この取り組みを持続可能なものにするためには、安定的な野菜の供給や品質管理が課題となるだろう。季節や天候の影響を受けやすい農作物を使用するため、年間を通じて一定品質のスープを提供し続けることは容易ではない。これらの課題に対しては、複数の農家との連携や代替野菜の確保など、柔軟な対応策を検討する必要があるだろう。

今後は、このような環境配慮型の取り組みをホテルの他のサービスにも拡大していくことが期待される。例えば、客室のアメニティや食器類にも環境に配慮した素材を使用したり、エネルギー効率の高い設備を導入したりするなど、ホテル全体でのサステナビリティの向上を目指すことができるだろう。このようなホリスティックなアプローチが、ホテル業界の持続可能な発展につながると考えられる。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「【ロイヤルパークホテルズ】サステナブルな野菜のスープを全国12ホテルで提供　～ヒシを堆肥に有効活用、栽培された有機野菜がスープになって全国のホテルへ～ | 三菱地所ホテルズ＆リゾーツ株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000851.000039557.html, (参照 24-09-01).

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