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公開：2024-08-31

清水建設らがTorch Tower建設でバイオ燃料活用、東京都の支援事業に選定され建設業の脱炭素化を推進

text: LEAFLA編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

• 清水建設らが東京都の支援事業に選定
• Torch Tower建設でバイオ燃料を活用
• 建設事業での脱炭素化を推進

清水建設らによるバイオ燃料活用プロジェクト始動

清水建設、三菱地所、三菱地所設計、ユーグレナの4社は、東京都の「バイオ燃料活用における事業化促進支援事業」に選定されたことを2024年8月30日に発表した。このプロジェクトでは、日本一の高さとなる「Torch Tower」の建設工事において、ユーグレナが提供するバイオ燃料「サステオ」を大型建設機械に導入する。^[1]

バイオ燃料「サステオ」は、HVO（Hydrotreated Vegetable Oil）100%の燃料で、従来の石油由来燃料と比較してCO2排出量削減効果が高い。この取り組みは、建設現場での脱炭素化を推進し、環境負荷の少ないバイオ燃料の活用を通じて、ゼロエミッション東京の実現に向けた対策の一環となっている。

プロジェクトの期間は2024年9月から2026年3月までを予定しており、バイオ燃料普及にあたっての課題改善等を検討する。また、CO2排出量削減事例を広く周知し、建設業界全体での脱炭素社会実現への貢献を目指している。この取り組みは、建設業界におけるサステナビリティへの取り組みの先駆的な事例となることが期待されている。

Torch Tower建設プロジェクトの概要

HVOについて

HVOとは、Hydrotreated Vegetable Oilの略称で、バイオマス原料を水素化処理した燃料のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 石油由来燃料よりCO2排出量削減効果が高い
• 従来燃料との混合や単独での使用が可能
• 脱炭素社会実現に貢献する燃料として注目

HVOは、バイオマスを原料とするため、燃焼時に排出されるCO2は大気中のCO2を循環させているだけとみなされ、実質的なCO2排出量の増加にはつながらない。Torch Tower建設プロジェクトでは、このHVO100%の燃料「サステオ」を大型建設機械に導入することで、建設業界における脱炭素化の新たな可能性を示すことが期待されている。

建設業におけるバイオ燃料活用に関する考察

建設業界でのバイオ燃料活用は、CO2排出量削減という直接的な効果だけでなく、業界全体の環境意識向上にも大きく寄与する可能性がある。特に日本一の高さとなるTorch Towerの建設という象徴的なプロジェクトでの導入は、他の建設会社や関連業界に強いインパクトを与えるだろう。しかし、バイオ燃料の安定供給や価格競争力の確保、既存の建設機械との互換性など、実用化に向けてはまだ多くの課題が残されている。

これらの課題に対しては、政府や自治体による支援策の拡充、バイオ燃料メーカーとの連携強化、建設機械メーカーとの共同研究開発などが解決策として考えられる。今後は、バイオ燃料の性能向上や製造コストの低減、さらには建設現場特有の使用条件に適した新たなバイオ燃料の開発なども期待される。また、バイオ燃料活用と併せて、電動化や水素燃料電池の導入など、多様な脱炭素技術の組み合わせによる総合的なアプローチも重要になるだろう。

建設業界におけるバイオ燃料活用の成功は、他の産業分野への波及効果も大きいと予想される。特に、重機を多用する鉱業や農業、物流業界などへの展開が期待できる。さらに、この取り組みを通じて得られる知見や技術は、日本の環境技術の国際競争力強化にもつながる可能性がある。建設業界が率先して環境負荷低減に取り組むことで、社会全体の脱炭素化を加速させる原動力となることを期待したい。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「清水建設・三菱地所・三菱地所設計・ユーグレナ東京都の「バイオ燃料活用における事業化促進支援事業」に選定されました | 株式会社ユーグレナのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000617.000036462.html, (参照 24-08-31).

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