岡山大学が高等先鋭研究院に植物・光エネルギー開発拠点を認定、研究力強化とイノベーション創出を加速
text: LEAFLA編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
記事の要約
- 岡山大学が高等先鋭研究院に「植物・光エネルギー開発拠点」を認定
- J-PEAKS事業採択を活用し、研究力強化とイノベーション創出を加速
- 地球と生態系の健康実現に向けた新技術開発を推進
岡山大学が高等先鋭研究院に「植物・光エネルギー開発拠点」を認定
国立大学法人岡山大学は、2024年9月8日に高等先鋭研究院の先鋭研究群(研究特区)第1号として「植物・光エネルギー開発拠点」を認定したことを発表した。これは文部科学省「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」採択を受け、研究力強化とイノベーション創出を加速させる取り組みの一環である。拠点長には異分野基礎科学研究所の沈建仁所長・教授が就任した。[1]
本拠点の認定にあたっては、研究IRを活用し、世界的な研究注目度や国内外の研究動向、社会的要請、国の戦略などを多角的に評価した。これにより、トップ研究者の集積・拠点化と卓越研究分野の特区化を図り、世界トップレベルの研究拠点形成を目指す。岡山大学は、J-PEAKSの一翼を担う研究大学として「研究ファースト」を掲げ、学内強化にとどまらず他大学・研究機関との連携も進めていく方針だ。
拠点では、50年後・100年後の地球と生態系の健康(Planetary Health)実現に向け、極限環境・地球外活動も視野に入れた新たな知見と新技術開発を推進する。直近10年の成果として、光合成の根幹をなすたんぱく質の機構解明、植物の機構・構造・ゲノム情報の解明、人工光合成の社会実装、クリーンエネルギー生産システムや新素材開発の加速を目指している。
植物・光エネルギー開発拠点の概要
項目 | 詳細 |
---|---|
拠点名称 | 植物・光エネルギー開発拠点 |
認定機関 | 岡山大学高等先鋭研究院 |
拠点長 | 沈建仁(異分野基礎科学研究所所長・教授) |
副拠点長 | 仁科勇太(異分野基礎科学研究所教授)、馬建鋒(資源植物科学研究所教授) |
主な研究目標 | 光合成の機構解明、植物情報の解明、人工光合成の社会実装、クリーンエネルギー生産システム開発 |
長期ビジョン | 地球と生態系の健康(Planetary Health)の実現 |
J-PEAKSについて
J-PEAKSとは、「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業」の略称で、文部科学省が実施する大学支援事業である。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。
- 1件あたり約5年間で55億円という大規模な支援
- 我が国全体の研究力発展を牽引する研究大学群の形成を目指す
- 社会変革をキーワードに掲げ、大学の組織・制度変革を促進
岡山大学では、J-PEAKSを長期ビジョン2050「地域と地球の未来を共創し、世界の革新に寄与する研究大学」実現の加速剤と位置付けている。強みを徹底的に尖らせ新技術を生み出すことや、研究基盤でイノベーション創出の「知と技のメッカ」を目指すなど、戦略的な取り組みを実施している。
植物・光エネルギー開発拠点に関する考察
岡山大学の植物・光エネルギー開発拠点の認定は、日本の研究力強化とイノベーション創出の加速に大きく貢献する可能性がある。特に、光合成メカニズムの解明や人工光合成の社会実装は、持続可能なエネルギー生産の実現に向けた重要なステップとなるだろう。一方で、長期的かつ大規模な研究プロジェクトであるため、安定的な資金確保や人材育成が課題となる可能性がある。
この課題に対しては、産学官連携の強化や国際的な研究ネットワークの構築が有効な解決策となり得る。また、研究成果の社会実装を早期に実現するためには、企業との共同研究や技術移転の仕組みを整備することも重要だ。今後は、バイオミミクリーの観点から植物の光合成メカニズムを模倣した新たなエネルギー変換デバイスの開発や、極限環境下での植物生育技術の確立など、より革新的な研究テーマにも挑戦してほしい。
長期的には、この拠点が日本の環境・エネルギー分野における国際競争力の向上に寄与することが期待される。特に、地球温暖化対策や食糧問題の解決など、グローバルな課題に対するソリューションを提供できる可能性がある。岡山大学には、この拠点を核としてさらなる研究領域の拡大と深化を進め、世界をリードする研究機関としての地位を確立してほしい。
参考サイト
- ^ PR TIMES. 「岡山大学高等先鋭研究院に先鋭研究群(研究特区)「植物・光エネルギー開発拠点」を認定~わが国屈指の国際競争力を有する研究拠点が研究の卓越性と地球と生態系の健康(Planetary Health)を実現へ | 国立大学法人岡山大学のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002489.000072793.html, (参照 24-09-10).
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