ゼンショーとカゴメが外食での野菜摂取促進の実証研究を実施、ナッジとベジチェックⓇの活用で注文率向上
text: LEAFLA編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
PR TIMES より
記事の要約
- ゼンショーとカゴメが外食での野菜摂取促進の実証研究を実施
- ナッジとベジチェックⓇを活用し野菜メニュー注文率が増加
- ココス店舗で実施、休日の推奨野菜メニュー注文率が向上
ゼンショーとカゴメによる外食での野菜摂取促進の取り組み
株式会社ゼンショーホールディングスとカゴメ株式会社は、外食における顧客の野菜摂取を促進するための実証研究をココス店舗で実施した。2023年11月1日から30日までの1カ月間、ナッジを活用した掲示物と野菜摂取量推定機ベジチェックⓇを導入し、顧客の行動変容を促す取り組みを行った。[1]
実証研究の結果、ベジチェックⓇを設置した店舗とナッジ掲示物も追加した店舗では、休日の推奨野菜メニュー注文率が増加した。特にナッジ店舗では、対照店舗と比較して有意に高い注文率を記録している。この成果は2024年9月6日から8日に開催された第71回日本栄養改善学会学術総会で発表された。
実証研究では、ベジチェックⓇの測定率が平日約20%、休日約29%と休日の方が高くなった。また、出口調査の結果、小学生以下の子供連れ客の測定率が最も高く、測定後の野菜摂取意向も高いことが判明した。ゼンショーは今後も、すべての人々が無理なく健康になれる食環境づくりに寄与していく方針を示している。
実証研究の結果まとめ
VC店舗 | ナッジ店舗 | 対照店舗 | |
---|---|---|---|
ベジチェックⓇ測定率(平日) | 約20% | 約20% | - |
ベジチェックⓇ測定率(休日) | 約29% | 約29% | - |
推奨野菜メニュー注文率(休日) | - | 有意に高い | 基準 |
野菜摂取意向(測定後) | 60%以上が実行意向 | 60%以上が実行意向 | - |
最も高い測定率の客層 | 小学生以下の子供連れ | 小学生以下の子供連れ | - |
ナッジについて
ナッジとは、個人の選択の自由を制限することなく、小さな介入によって行動を良い方向へ誘導する手法のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。
- 選択の自由を維持しつつ行動変容を促す
- 小さな介入で効果的な結果を得られる
- 心理学や行動経済学の知見を応用している
今回の実証研究では、ナッジを活用した掲示物として、ベジチェックⓇの位置を示す床面ステッカー、測定を促す漫画を掲載した卓上メニュー、測定結果に応じた推奨野菜メニューを記載したポスターの3点が使用された。これらのナッジ施策により、顧客の野菜メニュー選択行動に影響を与え、注文率の向上につながったと考えられる。
外食での野菜摂取促進に関する考察
ゼンショーとカゴメによる実証研究は、外食における野菜摂取促進の新たな可能性を示唆している。ナッジとベジチェックⓇの組み合わせが効果的だったことは、消費者の行動変容を促す上で視覚的・体験的なアプローチの重要性を示している。今後は、これらの手法をさらに洗練させ、より多くの外食チェーンや飲食店に展開することで、国民全体の野菜摂取量増加につながる可能性がある。
一方で、この取り組みの長期的な効果や、異なる客層や地域での有効性についてはさらなる検証が必要だろう。また、野菜メニューの価格設定や調理法の工夫など、他の要因との相互作用も考慮する必要がある。今後は、AIやビッグデータを活用して個人の食習慣や嗜好に合わせたパーソナライズされた推奨システムの開発など、より高度な取り組みも期待される。
外食産業全体としては、この研究結果を参考に、健康志向の高まりに対応した新たなビジネスモデルの構築が求められるだろう。野菜摂取促進は単なる健康施策にとどまらず、顧客満足度の向上や新たな顧客層の開拓にもつながる可能性がある。ゼンショーとカゴメの取り組みが、外食産業における健康経営の先駆的事例となり、業界全体の変革を促すことを期待したい。
参考サイト
- ^ PR TIMES. 「【ゼンショーHD】ゼンショーとカゴメによる野菜摂取の促進にむけた共同実証研究 「ナッジ」と野菜摂取量推定機「ベジチェックⓇ」を活用することで外食で野菜メニューの注文率が増加することを確認 | 株式会社ゼンショーホールディングスのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000487.000097263.html, (参照 24-09-11).
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- Leaf Laboratory(リーフラボラトリー)
- メディア
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