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公開：2024-09-10

カゴメとゼンショーが野菜摂取促進の共同実証研究を実施、ナッジと「ベジチェック®」活用で注文率向上

text: LEAFLA編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• カゴメとゼンショーが野菜摂取促進の共同実証研究を実施
• ナッジと野菜摂取量推定機を活用し野菜メニュー注文率が増加
• 外食での野菜摂取促進に向けた新たな可能性を示唆

カゴメとゼンショーによる野菜摂取促進の共同実証研究

カゴメ株式会社とゼンショーホールディングスは、外食での野菜摂取を促進するための共同実証研究を2023年11月1日から30日にかけて実施した。この研究では、ゼンショー傘下のファミリーレストラン「ココス」の店舗を利用し、ナッジと野菜摂取量推定機「ベジチェック®」を活用することで、お客様の野菜メニュー選択行動の変化を検証した。^[1]

実証研究の結果、ナッジを活用した掲示物と「ベジチェック®」を設置した店舗では、休日の推奨野菜メニュー注文率の増加が確認された。この成果は、2024年9月6日から8日にかけて開催された第71回日本栄養改善学会学術総会で発表された。カゴメは今後も様々なパートナーと協力し、日本人の野菜不足解消に向けた活動を推進していく方針だ。

実証研究では、首都圏の立地条件が類似するココスの店舗を選定し、「ベジチェック®」のみを設置する店舗、ナッジ掲示物と「ベジチェック®」を併せて設置する店舗、そして対照店舗を設定した。ナッジ掲示物には、「ベジチェック®」の位置を示す床面ステッカー、測定を促す漫画を掲載した卓上メニュー、測定結果に応じた推奨野菜メニューを記載したポスターの3種類を用意した。

野菜摂取促進実証研究の結果まとめ

ナッジについて

ナッジとは、個人の選択の自由を制限することなく、小さな介入によって行動を良い方向へ誘導する手法のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 個人の自由選択を尊重しつつ行動変容を促す
• わずかな環境変化や情報提供で大きな効果を狙う
• 心理学や行動経済学の知見を活用した手法

カゴメとゼンショーの共同実証研究では、ナッジを活用した掲示物を用いることで、外食時の野菜メニュー選択を促進する効果が確認された。具体的には、「ベジチェック®」の位置を示す床面ステッカーや、測定を促す漫画を掲載した卓上メニュー、測定結果に応じた推奨野菜メニューを記載したポスターなどが用いられ、特に休日の野菜メニュー注文率向上に寄与したことが明らかになった。

野菜摂取促進実証研究に関する考察

カゴメとゼンショーによる共同実証研究は、外食での野菜摂取促進に新たな可能性を示した点で評価できる。特に、ナッジと「ベジチェック®」の組み合わせが休日の野菜メニュー注文率向上に効果を示したことは、消費者の行動変容を促す上で有効なアプローチであることを示唆している。一方で、注文率の増加量が限定的であったことから、より効果的な介入方法の開発が今後の課題となるだろう。

今後起こり得る問題として、ナッジによる行動変容の持続性や、「ベジチェック®」の測定結果に対する消費者の過度な依存が挙げられる。これらの課題に対しては、長期的な追跡調査の実施や、野菜摂取の重要性に関する継続的な啓発活動が解決策として考えられる。また、AIを活用した個別化された食事提案や、モバイルアプリと連携した野菜摂取記録システムなど、テクノロジーを活用した新機能の追加も期待したい。

今後の野菜摂取促進に向けては、外食産業全体への取り組みの拡大や、家庭での調理を含めた総合的なアプローチが重要になるだろう。カゴメとゼンショーの取り組みが先駆けとなり、様々な企業や団体が連携して日本人の食生活改善に取り組むことが期待される。また、この研究成果が他の健康課題解決にも応用されることで、より広範な社会的インパクトを生み出す可能性がある。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「カゴメとゼンショーによる野菜摂取の促進にむけた共同実証研究「ナッジ」と野菜摂取量推定機「ベジチェック®」を活用することで外食で野菜メニューの注文率が増加することを確認 | カゴメ株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000215.000099065.html, (参照 24-09-10).

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