積水化学がエスロンRCP雨水3種管を拡充、浸水被害対策の強化に貢献
text: LEAFLA編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
PR TIMES より
記事の要約
- 積水化学が雨水排水・貯留用管を拡充
- エスロンRCP雨水3種管の口径1350を追加
- 近年の浸水被害対策に貢献する製品
積水化学がエスロンRCP雨水3種管の品揃えを拡充
積水化学工業株式会社の環境・ライフラインカンパニーは、雨水排水・貯留用強化プラスチック複合管「エスロンRCP雨水3種管」の口径1350を2024年8月20日に追加し、品揃えを完了した。これにより、口径600から1200までの既存サイズと合わせて、全サイズのラインナップが整った。近年頻発化・激甚化する浸水被害の対策として、雨水管の整備をより容易にすることを目指している。[1]
気候変動の影響により、短時間強雨の発生件数は約30年前の約1.4倍に増加しており、2012年以降、全国の約3割の地点で1時間当たりの降雨量が観測史上最大を更新している。今後は降雨強度のさらなる増加と降雨パターンの変化が懸念され、1時間降雨量50mm以上の発生回数は2倍以上に増加すると予測されている。このような状況下で、特に都市部では下水道の雨水排水能力を超える内水氾濫による浸水被害が増加しており、早急な雨水設備の整備増強が求められている。
エスロンRCPは1947年の発売以来、下水道管や農業用水管、工業用水道管、小水力発電用管など、さまざまな用途で使用されてきた実績がある。特に雨水用途では、エスロンRCP(外圧2種)が国内主要空港の滑走路などの雨水排水管として長年使用されてきた。今回の雨水3種管の品揃え拡充により、エスロンRCPの特長である優れた施工性と水理性を維持しつつ、雨水対策に特化した製品として、より効果的な浸水対策への貢献が期待される。
エスロンRCP雨水3種管の特長まとめ
項目 | 詳細 |
---|---|
製品名 | エスロンRCP雨水3種管 |
メーカー | 積水化学工業株式会社 |
新規追加サイズ | 口径1350 |
既存サイズ | 口径600~1200 |
規格 | 日本下水道協会規格JSWAS K-2規格品 |
主な用途 | 雨水排水・貯留 |
特長 | 優れた経済性、耐震性、水密性、施工性 |
強化プラスチック複合管について
強化プラスチック複合管(FRPM管:Fiberglass Reinforced Plastic Mortar Pipes)とは、ガラス繊維や樹脂、モルタルなどを複合的に組み合わせて製造された管材のことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。
- 軽量で耐食性に優れている
- 高い強度と耐久性を持つ
- 施工性が良く、長寿命である
エスロンRCP雨水3種管は、この強化プラスチック複合管の技術を活用して開発された製品である。雨水排水や貯留に特化した仕様となっており、内面が平滑で粗度係数が小さいため、同じ流量でもヒューム管と比べて1サイズダウンが可能となっている。また、可とう継手不要でレベル1・2地震動に対応する耐震性や、雨水の一時貯留が可能な高い水密性も特長となっている。
エスロンRCP雨水3種管の拡充に関する考察
積水化学によるエスロンRCP雨水3種管の品揃え拡充は、近年の気候変動に伴う浸水被害の増加に対する重要な対策となる可能性が高い。特に都市部における内水氾濫の問題に対して、高い排水能力と貯留機能を持つこの製品は、既存の下水道インフラの機能強化に大きく貢献するだろう。また、軽量で施工性に優れているため、工期短縮やコスト削減にもつながり、自治体の予算制約下でも効率的な雨水対策の実施が期待できる。
一方で、今後の課題としては、既存の下水道システムとの互換性や接続方法の最適化が挙げられる。異なる材質や規格の管との接続部分での水密性確保や、長期使用における耐久性の検証も重要になってくるだろう。また、地域ごとの降雨パターンや地盤条件の違いに応じた設計指針の確立も必要となる。これらの課題に対しては、継続的な実証実験や施工事例の蓄積、そして自治体や他の関連企業との連携強化が解決策となると考えられる。
今後、エスロンRCP雨水3種管のさらなる進化として、IoT技術を活用したリアルタイムの流量モニタリング機能や、より高い耐震性能の実現が期待される。また、環境負荷低減の観点から、リサイクル材料の使用率向上や、製造過程におけるCO2排出量の削減なども重要な開発ポイントとなるだろう。積水化学には、これらの技術革新を通じて、持続可能な都市インフラ整備に貢献し続けることを期待したい。
参考サイト
- ^ PR TIMES. 「雨水排水・貯留用強化プラスチック複合管「エスロンRCP雨水3種管」の品揃え拡充! | 積水化学工業株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000116.000099121.html, (参照 24-09-03).
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- Leaf Laboratory(リーフラボラトリー)
- メディア
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